
この連載では、海外の研究や論文、各種調査をもとに、企業卓上カレンダーの価値を新しい視点から読み解いていきます。研究結果をご紹介するとともに、20年以上企業卓上カレンダーに携わってきた私たちの経験や考察も交えながら、その可能性を探ります。
【vol.4】
人は、「何をもらったか」よりも「なぜ贈られたか」を覚えているのか。
〜贈り物が育てる信頼を考える〜
企業卓上カレンダーは、多くの場合、「贈る」ことでお客様のもとへ届けられます。
そのため、「販促品」「ノベルティ」という言葉で語られることも少なくありません。
しかし、少し視点を変えてみるとどうでしょう。
私たちは、誰かから贈り物を受け取ったとき、その品物だけを見ているわけではありません。
「自分のことを思って選んでくれたのかな。」
「わざわざ届けてくれたんだ。」
そんな気持ちも、一緒に受け取っているのではないでしょうか。
心理学では、人は相手から好意や配慮を受けると、その関係を前向きに受け止めやすくなることが知られています。その背景の一つとして語られるのが、「返報性(Reciprocity)」という考え方です。
返報性とは、「何かを受け取ると、お返しをしたい」という人の自然な心理傾向を指します。
ただし、近年の研究では、返報性は単に「物をもらったから返す」という単純な仕組みではなく、相手の意図や誠実さをどう受け止めたかによって大きく変わることも示されています。
つまり、同じ品物でも、「売り込みのため」と感じるのか、「自分のことを考えて届けてくれた」と感じるのかで、受け止め方は大きく異なるのです。
【参考文献・出典】
代表的な文献
Robert B. Cialdini
Influence: Science and Practice(返報性の原理を体系的に紹介)
関連研究
近年の消費者行動研究では、企業からのギフトは「金額」よりも、「受け手がどのような意図を感じたか」が、その後の信頼や関係性に影響することが報告されています。
この研究を読んで、私たちが最初に感じたこと
私たちが心に残ったのは、「贈る」という行為そのものよりも、「贈る理由」が伝わっているかということでした。企業卓上カレンダーは、毎年多くの企業が届けています。
だからこそ、「今年もよろしくお願いします」という挨拶だけではなく、「今年もお役に立てたらうれしい」という気持ちが伝わることが大切なのではないでしょうか。
贈る品物は同じでも、その背景にある想いが伝わるとき、人との関係は少し深まる。
研究を読みながら、そんなことを考えました。
私たちの仮説
ここからは、研究で証明されたことではありません。
20年以上企業卓上カレンダーに携わってきた私たちが、現場で感じてきた一つの仮説です。
企業卓上カレンダーの価値は、「もらった瞬間」よりも、「使い続ける時間」の中で生まれるのではないでしょうか。
毎日使う。
予定を書き込む。
仕事の節目で見返す。
その繰り返しの中で、「この会社のカレンダーは使いやすい」「毎年送ってくれるから助かる」という気持ちが育っていく。
私たちは、その積み重ねこそが信頼につながると考えています。
企業卓上カレンダーから見えること
企業卓上カレンダーは、贈った日に役目を終える商品ではありません。
一年という時間を、お客様と共有する商品です。
だから私たちは、「何を配るか」だけではなく、「どんな一年を届けるか」を考えたいと思っています。
見やすい日付。
書き込みやすいスペース。
毎日ストレスなく使えるデザイン。
そうした一つひとつの工夫は、「使っていただく一年」を想像するところから始まります。
企業卓上カレンダーは、企業の名前を届ける商品ではありません。
「このカレンダーを贈ってくれた会社は、私たちのことを考えてくれている。」
そんな印象を、少しずつ育てていく商品なのかもしれません。
【参考文献・出典】
Cialdini, R. B. Influence: Science and Practice.
消費者行動・返報性に関する近年の研究レビュー(企業ギフトと関係性形成)。
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